「クリエイター合宿」とは
「クリエイター合宿」とは、「CGアニメコンテスト」の入選者を中心としたクリエイター達が、親睦を深め、技術交流を促すことを目的とした1泊の交流・勉強会です。
DoGAが主催ということになっていますが、イベントの中心となる幹事はクリエイター達の持ち回りであり、クリエイター達の自主的なイベントといえます。
経緯
CGクリエイター達は、同じ趣味(仕事)を持つ仲間であるにも関わらず、なかなか集まる機会がありません。特に住んでいるところが離れていると。
今でこそデジタルコンテンツ系のイベントがいろいろ行われていますが、昔は「CGアニメコンテスト」のレセプションぐらいしか、クリエイターの交流の場所がありませんでした。
しかし、年に1回、2時間程度しか会えないのでは、名前と顔もろくに一致せずに終わってしまいます。
そこで、年に一度、もっとゆっくりと話し合える場が欲しいというクリエイター達の要望によって、1998年からこの合宿が始まりました。
名称は、「CG強化合宿」と言われたり「CG合宿」と言われたりしてきましたが、今回はCG関係以外のクリエイター(漫画家とか)も参加しそうなので「クリエイター合宿」と名称を改めました。
今までの合宿の様子
時期と場所
例年、9月末から11月頭ぐらいに、温泉宿を借り切って行われることが多いです。
場所は、浜名湖か諏訪湖周辺でした。これは、関西と関東の方の両方が集まりやすいという理由です。
参加費等
参加費は、宿へ払う宿泊費+α(酒代、お菓子代)で、8000~1万円ぐらい。
学生の方等は、半額補助があることが多くなっています。
1)近況報告会
土曜日の15:00ぐらいに集合し、16:00ぐらいから、まず参加者全員の近況報告会が行われます。
初めて参加する方は自己紹介を、プロとしてバリバリ活躍されている方は最近のお仕事の内容などを、映像を交えながら紹介します。
この近況報告会用の映像を各自作って持ってこないといけないのですが、前の日の晩にあわててかき集める方から、趣向を凝らして本格的な作品にしてくる方など様々です。
2)夕食
立派な夕食の宿もあれば、そうでない宿も。
まだまだ始まったばかりですから、お酒は控えめに。
3)勉強会
遊んでばかりではなく、専門家を講師として招き、ちゃんと勉強会も2時間程度行います。
最近行われた勉強会のテーマとしては、
- 音響監督による音響入門
- 背景監督による背景入門
- シナリオライターによるハリウッド式のシナリオ講座
- 法律家によるクリエイタとして知っておかなければいけない法律と契約の知識
- 世界のCGアニメの動向とその作品
といったものがあります。
4)試写会
あくまでも非公式に、公開前のCGアニメ作品の試写会がよく行われます。
これは、参加したクリエイター自身が現在制作している作品について、他のクリエイター方々の意見を聞きたいといった要望によるものです。
何しろ同じようなレベルのクリエイター達が多数参加していますから、具体的かつ辛辣なコメントを得るチャンスというわけです。
5)自由時間
試写会が終わるころには、だいたい夜中になっています。後は自由時間となり、夜遅くまで、あるいは朝までみんな勝手に騒いでいます。
パソコンをさわりながら、CGソフトのテクニックを実演したり、ちょっとレアなCGアニメ作品を上映したり、アニメのオタク話に華が咲いたり…
6)反省会
翌日、朝食の後にもう一度全員集まります。
今回の合宿の問題点や次回への要望を述べてもらったり、次回の合宿の幹事を決めます。
そのほか
最近は、毎年のようにコンテンツ系企業の方も参加されています。
これは、コンテンツ系の新しい事業を立ち上げるに当たって、クリエイター達の率直な意見が聞きたいとか、具体的に映像制作を依頼する人材を見つけたいといった話が増えているからです。
また、参加クリエイターの中にも、次の仕事を手伝ってくれる人材を探しに来る方もいます。
これらは、特に新人のクリエイターにとっては、ネットワークの拡大や新しい仕事に結びつくので、歓迎されています。
今年の合宿
今年は、“「CGアニカップ 日仏親善試合」に、フランスのクリエイターと日本のクリエイターが京都に集まるので、このタイミングで一緒に合宿を行おう!”ということになったのですが、それ以上のことはまだあまり決まっていません。
フランスのクリエイターや「e-magiciens」のディレクターから、ヨーロッパの状況もいろいろ聞けるでしょうし、審査員の方々も各方面の専門家が集まりますので、勉強会のネタにもつきません。
今後、内容を詰めていきますが、きっと例年以上に濃い合宿になるのではないでしょうか?